は両腕をつかまれ、ギラに押さえ込まれた。

「君は最初見たときから気に入ってたんだ・・・。」

は頑張って逃げようとするが、かなわない。

「先生!!?先生・・・・!!」

「君が好きだよ・・・。ちゃん・・・」

「離してぇぇぇぇ!!」

は必死に叫んだ。
すると、ギラがいきなり苦しげな表情をみせた。

「・・・・・・・・・・・・?」

はワケがわからずにぽかんとしていた。
どうやらギラの頭に硬いものがぶつかったようだ。

「誰だっっっ!!」

ギラの目の先には、一人の少年が立っていた。

「俺のクラスメイトに手ェ出さないでくんない?」

言っていたのはキルアだった。
ギラは焦った。

「な・・・なにを言っているんだ!僕は・・・」

「そこをどけよ」

キルアは冷たく言い放した。
ギラは悔しそうに舌打ちをして逃げていった。
キルアはに近づいた。

「・・・大丈夫かよ。震えてるぞ。」

は安心した途端、いきなり涙が溢れ出した。

「怖か・・・ったよぉ」

「お・・・・おいっ!!」

キルアは少しあせった。

「泣くなって!!もう大丈夫だからっ!!」

そのあわてたキルアの顔がとてもかわいかった。
は自然に涙が止まっていた。
キルアもほっとした様子での方を見ていた。
そして次は電柱の方に目を向けた。

「それにしても・・・あんた大変だな。あんな
変態野郎にこんなことされちまって。」

「うん・・・。ギラ先生・・・。私達の担任になっちゃった。
明日からもう会いたくないなぁ・・・。」

「なぁ・・・どうでもいいんだけどさ」

「えっ?」

「道路に寝るのやめたら?」

はギラに押さえつけられたときの状態で道路にあおむけになっていた。

「あ・・・!!あわわわわわ・・・・」

は急いで起き上がった。  上半身だけ。

「あ・・・あれ?」

はぐいぐいと力を入れて立とうとする。
けれど、力が入らなかった。

「どうしたの?」

「腰・・・抜けちゃった・・・」

「はぁ???大丈夫かよ!!立てそうか?」

「ん〜〜〜!!・・・はぁ。無理っぽい・・・。
大丈夫・・・これでも帰れそう・・・」

そう言うとは腕だけでず〜りず〜り動き出した。一種の筋トレのようだ。

「じゃあ・・・助けてくれて本当にありがとう!また明日ねっ!!キルア君!!」

は笑顔で苦し紛れに言った。
すると、体がいきなりふわっと宙に浮いた。

「・・・・ったく。天然なのかただのアホなのかわかりゃあしねぇ」

気がつくとキルアがをお姫様抱っこしていた。

「送っていってやるよ。そんな帰り方で途中またギラにあったら終わりだろ?」

くすくすと笑いながらキルアが言う。
はあせった。

「えっ?いいよいいよっ!!大丈夫っ!!それに重いでしょ??大丈夫だよっ!!
本当に大丈夫だからっ!!おろしていいよ!!」

「あーーーー!!耳元でぎゃあぎゃあ叫ぶな!!鼓膜イカれんだろっ!!」

「・・・・・ごめんなさい」

が頬を赤めているのを見てキルアは笑った。

「本当におもしろいやつだな。退屈しないよ。」

「えっ・・・??私って暇つぶし??」

「そ・・・そういう意味じゃねぇよ!!」

キルアがわたわたと言う。

「あっ・・・っという間に8時だ・・・。」

が時計を見て言う。

「・・・・・お前、きりかえ速いな・・・。」

キルアがぼそっと呟やきながら歩き出した。

「あのさ、あの変態野郎が入ってくる前の担任ってどんな人だったの?」

歩いている途中、キルアはに話しかけた。
しかし、からの反応はない。

「・・・?おい。」

キルアはの顔を覗き込んだ。
寝ているようだ。

「(よく寝られるよな・・・)お〜い。お前の家俺わからないんだけど〜〜」

「・・・・ん・・・?」

「道案内しろって!」

「あっ!!ごめんっ!寝てたみたいっっ!!」

「(やっぱりただのアホなのか・・・?)」

キルアは薄笑いしながら考えた。

「・・・ねぇねぇ」

「んっ?」

「キルア君って何処に住んでるの?もしかして私の家から逆方向??」

「秘密。すっげぇ遠いから。どっから帰っても同じだよ。」

「えっ!!?こんな時間だけど大丈夫??私は本当に大丈夫だからっ!!」

「大丈夫だって。俺の親心配しねーから。」

「でも・・・!!悪いよぉ・・・。」

「眠っておいて勝手な言い草だなお前〜〜」

キルアが苦笑いをする。

「本当にごめんね・・・」

が少し涙目になりながら言った。
キルアはまたあせった。

「あーーもう!!なんなんだよお前は〜〜!!熱でもあんのかよ!!」

そういうとキルアは自分のおでこをのおでことくっつけた。

「・・・・・・熱くねぇ?やっぱ風邪かよっ!!」

「あああああああのっ!!!!ち・近い近い近いっっ!!」

「はぁ?」

はキルアの顔が接近していて顔が真っ赤になった。

「なに気にしてんだお前・・・」

キルアがわけもわからず顔を遠ざけた。

「あっ!!ここ私の家っ!!」

は急いで前の建物を指差した。

「・・・真っ暗じゃん。親まだなの?」

「え、いやそうじゃなくて、私一人暮らししてるんだ!」

「ふ〜〜ん。いろいろ大変なんだな〜〜」

「慣れると結構楽しいよっ!!」

はにこにこしながら言った。

「今度遊びにきていい?」

キルアがをゆっくりおろしながら聞いた。

「うんっっ!!いいよ!」

「よかった!じゃあまたな!」

「あっちょっと待って!!」

はキルアを引き止めた。

「んっ?」

「私こんなに男の子と話したの初めて!!
楽しかったよ!本当にありがとう!!
それでね、私友達になった子に必ずこのミサンガあげるの!!
キルア君にもあげる!!」

は自分でつくったミサンガをキルアの腕に巻いた。

「サンキュッ。気に入ったよこれ!」

キルアが嬉しそうに言う。

「あっ!俺のこと呼ぶときキルアでいいよ」

「うんわかった!!じゃあ今度こそばいばい!キルアッ!!」

「ああ、じゃあなっ!!」

キルアは走って行ってしまった。
はしばらく笑顔のままその場に立っていた。






しかし、明日からはまた地獄の日々が始まるのだろう。








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・・・う〜〜ん。
前よりは成長したか私???

さてさて次はどうしようかな。

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