「おとなしくしろよ!!てめぇ!!」

「助けてぇぇぇぇぇ!誰かっ!誰かぁぁっ・・・・・!!」


こんな言葉が絶えない町。
1日に死ぬ人は何人いるのだろう。
他のやつらは慣れてしまったのか、叫びが聞こえても見向きもしない。






今さっき・・・・・叫んでいた者も殺された。
この町には腐ったやつらが多い・・・。
「私」もその一人だ。          名前は・・・・。”男として”育てられた。
むかつく奴を殺している。
殺されそうになってた奴は怖がりながらもお礼を言ってくる・・・・・。
それはなぜだ・・・?ただ私は殺しを楽しんでいるだけなのに・・・。

また・・・襲われている奴がいる。


「おまえかわいいじゃねぇかぁ!ちょっと俺に付き合えよ」

「ひっ・・・・!い、嫌です!そこどいてください!!」

襲われている女が一生懸命男を押し出す。
いや、押し出そうとしている。

「女ァ・・・。断ったら死ぬことくらい分かってるよなぁ?あぁ!?コラァ」

男がナイフを片手に持つ。

「死ねやっ・・・・・・・」

「嫌ァァァァァァァァっ・・・・・!!」






ガシッ







が男の腕をつかむ。


「・・・・・・・あっ?なんだてめえ?」

「てめぇなんかには教える価値もねぇ。弱ぇ女いじめてんじゃねーよ。
てめぇみてぇな奴が一番イラつくんだ。ウジムシが・・・・・・・っ!!」

「あぁあ?それ、俺に言ってんのかぁ?女の癖に随ぶっ・・・・・・」











バキャ・・・・・・ッ!バキバキッ・・・・・ッ!!グ・・・・・チャ・・・・・









気づけば男が原型をとどめずに血まみれで倒れている。
は服に返り血を浴びた。

「女の癖に・・・?ナメンな。”俺”は男だ。それにてめぇを殺すことなんざワケねぇよ・・・・・」

の持っていた鎖が血まみれだった。は鎖を武器としている。








「あ・・・・・・・あの・・・・・・・・・・」

「・・・・・・・・・・・・・・・・?」

「助けてくれて・・・・ありがとうございます。」


そういってきたのは襲われていた女だった。
体中震えて、涙目の癖に私にお礼を言ってくる。

「別に・・・・・お礼言われるほどのことしてねぇよ。
俺がイラついたから殺したまでのことだ・・・・・」

「・・・・・・。あの・・・。貴方は・・・女の方ではないのですか?」


女が恐る恐る質問すると、はすごい顔で女をにらみつける。
「女ではないのか」 これが一番の嫌いな言葉だ。

「あっ・・・!あっ・・・!す、すみません!!こ、殺さないで・・・・・」

「・・・・・・・・・・・・歩けるか?」

今にらんだ顔が嘘のように優しい顔になる。

(やっぱり・・・・・この人女の人じゃないのかな・・・・)女が思う。

「え・・・・・っ?あっ・・・。実は・・・腰が抜けちゃって・・・その・・・歩けないんです」

「・・・・・・抜けんなよ。ったく。おまえこれから何処行くんだ?」

「えっ・・・・?その、あの・・・学校・・・に・・・・」

「学校・・・?オレンジスターハイスクールに通ってんのか?」

「はっ・・・はいっ!」

「遠いな。・・・・・・・・運んでやるよ。俺につかまれ」

「えっ!?で・・・でも・・・!!・・・・・っわぁぁ!」


は女を肩にかつぐと走り出してしまった。

あっという間に女の通っている学校に着いた。

「・・・おい。もう歩けるか?」

「・・・・・・・・・・・」

反応がない。どうやら走っている最中に気絶してしまったようだ。

「・・・おい!・・・何なんだよ。しゃあねぇなぁ。教室までつれて行ってやるか。
・・・・・こいつの教室どこだ?名札・・・1−A?」

は女を教室まで連れて行った。





コンッ、コンッ





「?入りなさい」

扉のむこうで先生らしき人物が言う。



ガラガラッ



教室中がざわめく。何人かはの服を見ている。

「だ、誰だね?君は・・・・・」

「こいつ・・・・ここ来る途中襲われてたから連れてきてやった。」

「なっ・・・!襲われた!?君が助けてくれたのかい!?」

「さぁな」

「君の、その血まみれの服はどうした?」

「襲ってた奴殺した」

「・・・・・・・・!!こ・・・殺した!?」


教室にいる女子がほとんど悲鳴をあげた。

「ちょっ・・・!一体どういうことだ!?き、君!ちょっと校長室来なさい!!」

先生がズカズカとに近づく。
は鎖を取り出して構える。

「近寄るな・・・・・・・」

「なっ・・・・・!!」

「指図は受けねぇよ。俺は俺のやりたいことをする」

「き・・・君!!自分が何を言ってるか・・・・・!!」




すると、後ろの席に座っている黒髪の少年が急に話しだした。

「ねぇ、君!!何歳!?俺と同じ歳って感じだけど!!」

「お・・・おい!悟天!やめとけよっ!殺されるぞ!!」

何も恐れずに話す悟天と言う男に友人が止めに入る。
皆・・・私が怖いんだな。無理もねぇか。
だけど・・・この悟天って奴、こんな私でも対等に話してくれんのか・・・?


ナンダロウ・・・・・。コノキモチ・・・・・。



「・・・てめぇには関係のないことだ」

「ん〜〜、それもそうだねぇ。ごめんごめん!!あははっ!」

と気軽に話す悟天。


「君は学生なのかねっ!?」

少し落ち着いた先生が言う。

「学生なんかじゃねぇよ。通う気もねぇしな」

「両親はどうしたのかね!?」

「俺は一人暮らしだ」

「・・・・・・・・」

「じゃっ・・・・・、こいつ頼んだぜ」

そういうとは女を置いて、出て行ってしまった。

「あ〜〜。行っちゃったよ!先生が邪魔するから俺
話せなかったじゃん!!あの子悪い奴じゃなさそうなのに・・・」

「馬鹿っ!悟天!あいつ人殺ししてるんだぞっ!?
悪い奴に決まってんだろ!?」

「でも、うちの生徒を助けてくれたんだよ?悪い奴なら
うちの生徒も殺してると思うけどな。それに、じゃあ今俺達を
殺さなかったのはなんで?」

「・・・そ、それは・・・・・」

その後も、悟天以外は暗い雰囲気で授業を受けた。



夕方・・・。学生達が帰ってくる時間になった。





が歩いていると、今朝殺した奴の仲間達が
ワラワラと集まってきた。

「おい、てめぇ俺達のダチ殺しやがったなぁ!?
今度は俺達でてめぇをぶち殺してやるよっ!!」

「あぁ・・・?てめぇらあのクズの仲間か?何も出来ねぇ女いじめやがって・・・」

悟天のことでいろいろ考えていたは、邪魔されて腹が立っていた。

「覚悟しろやぁぁぁぁぁぁ!!!」

男達がナイフを持ち、襲い掛かる。

「・・・っまずは顔だぁぁ!!女みてぇな顔しやがって!!」







ピキッ・・・・・・






バキバキバキ・・・・・・・・・・!!ビキッ!!ビチャ・・・・

音と同時に襲ってきた男の中の一人が死んだ。

「う・・・・・っわぁぁぁ!!て・・・てめぇぇぇ!!」

少し怯えた仲間はにナイフを投げてきた。
はささっと全て交わし、”狩り”に入った。


「うわぁぁぁ!!ぎゃっ・・・!!」

一瞬で何人も死んだ。

「手ごたえねぇな・・・。もうちっと楽しませてくれよ。」

はそういいながら次々と殺す。

「た・・・助けてくれぇぇ!!殺さないでくれぇぇ!!命だけは・・・・・っ!ぐは・・・!」

グチャ・・・・・・っ!


「黙れ・・・・・」


                  何で私は殺す?理由なんて・・・ない。

がそう思った瞬間、いきなり後ろから押さえつけられた。


「しまっ・・・・・・!!」


「っしゃぁぁぁぁ!!もうこっちのもんだぁぁ!殺せぇ!!」

「くっ・・・・・!!離せっ・・・・!!」


”女”ということがばれてしまう・・・・!!

「離せぇぇぇぇぇぇ!!」

「嫌でぇ〜〜〜す♪てめぇをぶっ殺してから離してやるよ♪」







シュン・・・・・・・・・








「・・・・・・・・・・・え?」

押さえつけられていない?
静かになった・・・。

目の前には、が相手にしていた男達が全員倒れていた。

「な・・・・・!?何で・・・・・」


「大丈夫?危なかったね〜〜!!」

そういってきたのは、今日学校で会った悟天という男。

「いつもあんなの相手にしてるの?」

「あ、あぁ・・・・。」

「ふぅぅ〜ん。大変なんだね」

「お・・・お前・・・。どうやって倒したんだ・・・!?」

「え〜?秘密〜〜〜♪」



助けられた・・・・・。いつも一人で戦ってきたのに・・・。


「・・・・・なんでお前こんな所にいるんだよ」

「俺?ここが通学路なん・・・・・・」

「嘘つけ。」

「え!?なんでわかったの!?嘘だなんて!!」

あっさり本当のこと言っちゃったよ・・・。こいつ・・・。

「ここは腐った奴の溜まり場だ。とてもお前みたいな学生が
通れる場所じゃねぇ。嘘つくの下手だな」

「ちぇっ・・・!なんだよ、君もトランクス君も
俺が嘘下手下手って!!じゃあ、何で君はここにいるの?」

「・・・・俺も腐ってるんだよ。」

「・・・そんなことないよ?うちの生徒助けてくれたじゃん」

「人殺す奴は腐ってるんだよ・・・」

「・・・・君本当は優しい子だよね」

悟天が優しい笑みで静かに言う。


ドキッ・・・・・・・


「・・・・は、はっ!?お前何言ってんだ!?俺が優しいワケねぇだろ!?」


まただ・・・。何だよ。この気持ち・・・。なんでこいつといると
心が安らぐんだ!?それに・・・なんでこいつ私の事怖がらないんだよ・・・!
今まで私をこんな風に言ってくれる奴なんていなかったのに・・・・・・。





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さてさぁ〜〜て、1話終了〜〜。
この先どうなるのかねぇ。
死ぬときの音が上手く表現できない・・・。
(↑そういう問題ではない)
2話目からついに本章ですねぇ!喧嘩して・・・。
慰めあって・・・。どんどん女らしくなる(予定)様!!
頼むよっ!悟天っ!!
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